アンチ-ロマンチシズムと文学との幸福な共存を謀ります。当面、「炭鉱のカナリア」になる決意をしました。第二次安倍政権の発足以来、国民は墨を塗られるだろうと予測していましたが、嫌な予感が現実になりつつあります。日本人の心性や「日本国憲法」の問題などを取り上げながら、自分の明日は自分で決めることの大切さを、訴えていきたいと思います。
年末にひいた風邪がなかなかよくならない。
安倍総理が靖国神社に参拝し、アメリカ政府に「失望」したと言われたことに対し、(一部の?)日本人からの抗議が殺到している。
アメリカ大使館のフェイスブックに寄せられた意見を見ていて、すっかり毒気に当てられた。

アメリカ側がどういう対応をするのかも、今後の展開として気になるところだ。
→→アメリカ大使館フェイスブック

日本人は「内政干渉」されたくないなら、日本人自身によって「歴史」を清算すべきだろう。
問題がややこしすぎて、日本人の頭の処理能力を越えている様だから、外国への「加害」ということは一度外してみてもいいくらいだ。
戦中戦後の日本という国は、無能な幹部の首をすげ替えられない同族経営の会社に似ている。
企業に倒産すれすれの損失をもたらした経営陣を、身内意識でもって許したら、その会社は早晩倒産する。
あの戦争の指導者達が内地に甚大な被害を与えたのは、疑う余地のない「歴史」の現実で、東京をはじめとした空襲、広島、長崎、沖縄等でどれだけの日本人が酷い目にあったか。

そう言うと、何故か、「国民一般も戦争を支持したのだから」と、責任をとらせないように誘導する意見が出てくる。
流れをせき止める、ひとつのパターンだ。
『それでも、日本人は「戦争」を選んだ』といった本の説くところは分かるが、為政者と国民一般は、力関係において対等ではない。
当時の陸軍と海軍の競り合いなど、一般人にどうすることも出来ないし、彼らは武器を持ち一般人を「死刑」に出来る権力を持っていたのだから。
やはり責任をとらせない為の主張として、「欧米の帝国主義に日本も倣っただけだ」という見方が決まって出てくる。
しかし、赤信号をみんなで渡ったハズだったのに、運悪く日本やドイツだけが車に轢かれたなら、もう仕方がないではないか。
自己中と自己中のつかみ合いに我も我もと参戦しても、全員が勝者になれないのだから、ニッチな分野で生き残り策を探すとか。列強がドンパチやって、新しい世界秩序が出来上がるのを見越して、辛抱するとか。結局、指導者層に時代を見抜く目がなかったわけで。
マズい状況に堕ちたら、早く手当をすべきだったのだ。指導層が早く決断していれば、日本の内地での被害だけでも、減らせただろう。

「学徒動員」で死なせた優秀な人材が生きていたら、いまみたいに日本は先細りしているだろうか?と私はよく思う。
指導者が国の為を思うといっても、そういう視点が抜け落ちていたわけだ。
指導者失格だろう。
なんで彼らは、勝ち目がないという状況分析があって、片道燃料に爆弾を積んで突っ込ませたのだ?
なんで、総玉砕を唱えたのだ?

過去に起こった事が酷すぎて、日本人はその醜さを直視できない。
その気持ちは分かるが、世界史を見れば、酷いことをするのは日本人だけではない。
愚かさや残酷さというのは、決して日本の民族性というようなものではなく、人間に普遍的なものだ。
中世ではカトリックの異端審問、人を十字架に掛けて火あぶり。
現代では、アメリカ兵がグワンタナモ捕虜収容所でイラク兵を拷問。

民族性とか国民性とかいうものを、ある意味、過大評価しているんじゃないか?
国民性なんてものは、地球でたとえれば海面上に出ている土地の部分に過ぎない。
海面下に地殻が拡がる様に、民族や国民を越えた、人類に普遍的な性質があるだろう。
私がユング派の理論を評価する理由は、「集合的無意識」という概念が基盤にあるからで、その「集合的無意識」は人類に共通な海面下の地殻のようなもの。
歴史上の惨事というのは、この「集合的無意識」が噴出して荒れ狂うがゆえに起こる。
だから、無意識である以上とらえきれないのだけれど、無意識的な部分をどこまで「自覚」できるか、人間は試されている。


あの戦争の指導者は、「国にとっての最善」を取り違えたのだから、自国民に対して責任をとらねばならない。
安倍政権やその支持者達が、何故、責任をとらせないように誘導するのか?
一つには、コネがあるんでしょ。今の保守層とあの時代の指導者達と。
それに、誰かに責任をとらせたら、自分もまた責任をとるよう迫られるからね・・・。
あの戦争を境に、責任をとらず「恥」を知らない風土が出来てしまって、要はそういう風土を維持したいんでしょ。

でも、もういい加減、「ガイアツ」がなくても、そこを改善できるようにならないと。

責任をとりたくない人のための、責任をとらなくていい政治を続けていて、労働年齢の成人数と被扶養者(高齢者)数が同じになるだろう2050年は、どうなるんだろう?

人間が人間を裁く時、裁く側だって大変だから。
伝統的に日本人は、自らすすんで責任をとる、という周囲への思い遣りとか、潔さとか、そういう美質を備えていたんじゃなかったか?

「日本の伝統・文化」といえば、古くは「幽玄」とか「わび・さび」とか、「恥」によって自らを律するとか、儒教・仏教が絡んで、非常に奥深いのだけれど。
「隠れキリシタン」だって日本の文化だし、靖国には生前クリスチャンだった人も合祀されている。
(耐えがたい苦痛を感じる遺族が、合祀を止めるよう訴訟も起こしている。)
色んな要素が混じり合って、「集合的無意識」を生かしつつ制御する、高度に洗練された文化を日本人は築いていたのだが・・・。

フェイスブックに寄せられた「非難」を見ていると、やっぱり紋切り型の主張として、アメリカは「日本の伝統・文化・宗教を理解していない」というのもある・・・。
「日本の伝統・文化・宗教」が、えらく薄っぺらく、矮小化されて、キャロライン・ケネディもビックリだろう。(×_×)
このあたりは、次の記事で書けたら、また・・・。

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[2014/01/03 09:50] | 右翼・戦争・カルト
トラックバック:(2) |


ちやこ
「日本の文化を理解していないんだ」と書く人がどれほど日本文化に造詣が深いのか、ひとつ知りたいところですね。
天皇陛下などは我々よりよほど、日本文化に対して造詣も深く意識も高いような気がします。
ガンガン行ってください。楽しみにしております。

Re: タイトルなし
小谷予志銘
ちやこさんへ

そうなんです。日本の伝統文化を受け継いでおられる天皇陛下は、靖国に参拝されないという事なんですね。彼らには、そこを、目をそらさずに考えてもらいたいですね。

明治維新以後、近代化が進む中で、急ごしらえのいびつなものが色々と出現し、今の混乱を引き起こしている様に見えます。
「日本の文化・伝統」からむしろ断絶し、エラーが生じたものを、彼らは、これが日本の伝統だと言っているのでは。

ガンガン行きたいですね。難解ですけど。


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Re: タイトルなし
小谷予志銘
Lさんへ

こちらこそ、いつもありがとうございます。


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この記事へのコメント:
「日本の文化を理解していないんだ」と書く人がどれほど日本文化に造詣が深いのか、ひとつ知りたいところですね。
天皇陛下などは我々よりよほど、日本文化に対して造詣も深く意識も高いような気がします。
ガンガン行ってください。楽しみにしております。
2014/01/04(Sat) 13:31 | URL  | ちやこ #mQop/nM.[ 編集]
Re: タイトルなし
ちやこさんへ

そうなんです。日本の伝統文化を受け継いでおられる天皇陛下は、靖国に参拝されないという事なんですね。彼らには、そこを、目をそらさずに考えてもらいたいですね。

明治維新以後、近代化が進む中で、急ごしらえのいびつなものが色々と出現し、今の混乱を引き起こしている様に見えます。
「日本の文化・伝統」からむしろ断絶し、エラーが生じたものを、彼らは、これが日本の伝統だと言っているのでは。

ガンガン行きたいですね。難解ですけど。
2014/01/04(Sat) 22:24 | URL  | 小谷予志銘 #-[ 編集]
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このコメントは管理人のみ閲覧できます
2014/01/05(Sun) 10:50 |   |  #[ 編集]
Re: タイトルなし
Lさんへ

こちらこそ、いつもありがとうございます。
2014/01/06(Mon) 00:05 | URL  | 小谷予志銘 #-[ 編集]
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2014/01/03(Fri) 21:48:46 |  晴耕雨読