アンチ-ロマンチシズムと文学との幸福な共存を謀ります。当面、「炭鉱のカナリア」になる決意をしました。第二次安倍政権の発足以来、国民は墨を塗られるだろうと予測していましたが、嫌な予感が現実になりつつあります。日本人の心性や「日本国憲法」の問題などを取り上げながら、自分の明日は自分で決めることの大切さを、訴えていきたいと思います。
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しかし、そもそも立憲主義が縛ろうとしている「国」は、“country”(生まれ故郷)ではなく、“state”とか“government”といわれるものです。言い換えれば、人為的に作った権力主体としての国の権力であり、具体的には国会や内閣、裁判所などの権限です。このような権力は、「ふるさと」のような自然と違い、国民の多数意見を拠りどころにして作られたものであるだけに、過ちを犯す危険があるのです。
(伊藤真『憲法は誰のもの?』p9)

ここで伊藤氏が指摘していることは、「壊憲」とともに「愛国心」を強要されている今、あらためて確認しておきたいところだ。

日本という「国」が好きかどうか尋ねられれば、私の場合、その「国土」は好きである。
英単語としては“land”を挙げた方が分かりやすいかもしれない。日本の自然条件には、畏敬の念さえ覚える。私は日本の風土を愛している、とは言えそうだ。
言語や伝統文化と深く結びついた“nation”については、好きとも嫌いとも、一概に言えるものではない。日本を一概に賛美する「民族主義」的な愛国心は、私は御免こうむりたい。
“state”や“government”となると、そもそも愛する対象ではない。「立憲主義」の憲法によって縛るべきものである。“state”とは、国民や歴史によって客観的な評価を下される対象にすぎない。最近の国会や内閣のやり方を見て、それらが「過ちを犯す危険」を多くの国民が思い知った。

「愛国」を唱える安倍総理が「売国」的ではないか?という、多くの人の違和感は正しい。
私の愛する“land”は、長きにわたる自民党中心の“state”によって、放射能で汚染されるがままだ。原発が生み出す放射性廃棄物を、この美しい“land”に押し付けるために、“state”は何処かの町村をねじ伏せるのだろう。
尖閣という“land”をめぐって、国際感覚も外交能力もゼロの“state”が危機をあおっている。戦争になれば、三菱○○といった企業はさぞかし利益を上げるだろう。
こういう“state”を批判するのは、「反日」でも「売国」でもない。
“land”を守るために、その利権もろとも“state”を退場させなければならない、と主張するのは、むしろ正統な「愛国」的行為である。

「国」という言葉の意味するものを、こんな風に分解してみると、「ネトウヨ」の感傷的攻撃に耐えることが出来る(爆)。

極端な右寄りの人々は、要するに「便乗商法」をやっている様なものだ。
“land”や“nation”と“state”とを相乗りさせ、“land”や“nation”の価値と紛らわせて、1%を利する“state”が上手いことやろうとしている。
1%を利する“state”を責めていると、“land”や“nation”まで「自虐」しているかの如く、国民に錯覚させる手法。
しかし、“land”と“state”は別物である。
現代日本人は、「別物」を「別物」として扱うべきだ。
“state”を批判していると、何か悪いことでもしている様な気がするのは、彼らの術中にはまっているのである。


「立憲主義」の縛りを解いてもらって、おまけに“land”や“nation”とごちゃ混ぜに、自民党政権を愛してもらえたら、安倍自民は大いに満足だろう。

神の子池+掲示_convert_20140206154325

次にあげるのは、自民党の「日本国憲法改正草案」(2012.4)「前文」である。

日本国は、長い歴史と固有の文化を持ち、国民統合の象徴である天皇を戴く国家であって、国民主権の下、立法、行政及び司法の三権分立に基づいて統治される。
 我が国は、先の大戦による荒廃や幾多の大災害を乗り越えて発展し、今や国際社会において重要な地位を占めており、平和主義の下、諸外国との友好関係を増進し、世界の平和と繁栄に貢献する。
 日本国民は、国と郷土を誇りと気概を持って自ら守り、基本的人権を尊重するとともに、和を尊び、家族や社会全体が互いに助け合って国家を形成する。
 我々は、自由と規律を重んじ美しい国土と自然環境を守りつつ、教育や科学技術を振興し、活力ある経済活動を通じて国を成長させる
 日本国民は、良き伝統と我々の国家を末永く子孫に継承するため、ここに、この憲法を制定する。」

これを読む限り、自民党も一応、「国民主権」や「基本的人権」に則ることを表明している。
自民党は、そうせざるを得ないだろう。西田昌司議員は「国民主権」を否定しているが、その様なことを前面に出せば、いかに大人しい国民でも、自民党を敵視し始めるだろうから。
ポーズとしてでも人権尊重を謳い、各条文で人権を制限するやり方を採らざるを得ない。
(だから、あまり大人しくない私は、このブログを通じて提案したい程だ。
この「改正草案」を掲げる自民党を、「反社会的勢力」と呼びましょう!

自民党の「前文」には、「人権尊重」という言葉で国民の顔色を見つつ、「」だの「規律」だのによって国民に手枷足枷をし、「国」の為の捨石にしたい、という本音が端的に現れている。
そもそも、「国を成長させる」とかあるのも、どういう事か、よく理解できない。「新自由主義」的にグローバル企業が成長することに依るなら、私はついて行けないし、協力したくない。
ついて行くか行かないかで、各人が価値観を問われている時代なのだ。
随所に見られる二枚舌は、「改正草案」が国民への「信義」など微塵も持っていないことを現している。
諸外国との友好関係を増進」??民間の努力を邪魔しないで欲しいね。
美しい国土と自然環境を守」る??汚染水ばかりでなく廃棄物も「完全にコントロール」できる?
教育や科学技術を振興」??格差が広がって、希望や能力があっても思い通りに進学できない子供を増やしながら?

中学校の「校則」でも、今時これほど、一人一人の現実を無視した厚かましいものは無いんじゃないか?
こういう「校則」並みか「校則」以下のものを、憲法として「大のおとな」に押し付ける“state”だ。
これを許せば、国民は権利を制限され義務のみを強いられ、“state”は益々強大になり、“land”や“nation”は衰弱するだろう。それは、北朝鮮の有り様に、近付くということだ。

神の子池+御利益コピー_convert_20140207153153

「前文」を引いたので、ここでどうしても注意しておきたいことがある。
現行憲法と違って、「改正草案」の「前文」には、冒頭に日本の「国体」についての記述がある。
日本国は、長い歴史と固有の文化を持ち、国民統合の象徴である天皇を戴く国家であって」というのが、恐らく自民党が一番言いたいことなのだ。
しかし「国体」(=国のあり方)護持にこだわって、ヒロシマ・ナガサキも沖縄戦もものともせず、本土決戦さえ想定していた勢力が、戦前の日本を牛耳っていた。
その「国体」を、自民党は再び、国民に「押し付け」たがっている。

万世一系の天皇が統治する尊い国。
しかも男系男子によって皇位が受け継がれてきた、古今東西に一つしかない国。女性天皇は認めない、天皇は欧州の王とは違う、特別だという主張。
NHK経営委員の長谷川三千子が、天皇は「現御神(あきつみかみ)」だと、御大層にも旧仮名遣いでものしたのは、2013年のことである。
なるほど、「日本国は、長い歴史と固有の文化を持ち」というだけでは、どの国もそれぞれに「長い歴史と固有の文化」を持っているのだから、日本は特別だ、とはならないわけだ・・・。

しかし何故、スペインもインドネシアもエジプトも皆めいめいが「長い歴史と固有の文化」を持っているのと同様、日本もまた「長い歴史と固有の文化」を持っている、では不十分なのか???
理由は、大きく見て2つだろう。

1)「固有の文化」と言葉を振りかざしてみても、心底では、自分自身にも依って立つべき伝統文化にも、自信が持てないため。
2)特別な価値を持つ国なのだから、個々の国民より尊重される、と堂々と主張したいため。


たぶん彼らは、両方である。この危険な“state”を、絶対に縛らなければならない。

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[2014/02/07 16:15] | 憲法問題
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便乗商法!
村野瀬玲奈
トラックバックありがとうございました。

>極端な右寄りの人々は、要するに「便乗商法」をやっている様なものだ。

この表現に納得しました。
さらに私は、「詐欺商法」でもあると思っています。landと思わせながらnationとstateを売りつけているのですから。売り手だけが儲かるようになっていて、買い手は損をする買い物。

Re: 便乗商法!
小谷予志銘
村野瀬玲奈さんへ

私達が陥っている状況について、比喩的な表現で上手くとらえたいと、記事を書くときに考えています。比喩表現って、的に中れば、ものの見方を変えるし忘れにくいですから。

村野瀬さんに納得していただけたというのは、希望が湧きます。
安倍自民の「便乗商法」+「詐欺商法」という見方を、多くの人に納得してもらえるように、努力しましょう。
うちは弱小ブログなので、玲奈さんや猪野先生の方にTBやコメントを送って、「便乗」してます(笑)。

都知事選の世代別投票先などを見ていると、私は、「オタクの文学論」にはお婆さんになっても戻れないかもしれませんねえ。
戦争体験があって安倍政権に危機感を抱く世代が亡くなり、まともな「平和教育」を受けた私のような人間も老化していけば、日本は第2の北朝鮮に成りかねないです。
決して大袈裟ではなく。「先軍政治」と「棄民」をやりたいとジミントーの憲法は言ってる様なものですから。

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便乗商法!
トラックバックありがとうございました。

>極端な右寄りの人々は、要するに「便乗商法」をやっている様なものだ。

この表現に納得しました。
さらに私は、「詐欺商法」でもあると思っています。landと思わせながらnationとstateを売りつけているのですから。売り手だけが儲かるようになっていて、買い手は損をする買い物。
2014/02/10(Mon) 00:30 | URL  | 村野瀬玲奈 #6fyJxoAE[ 編集]
Re: 便乗商法!
村野瀬玲奈さんへ

私達が陥っている状況について、比喩的な表現で上手くとらえたいと、記事を書くときに考えています。比喩表現って、的に中れば、ものの見方を変えるし忘れにくいですから。

村野瀬さんに納得していただけたというのは、希望が湧きます。
安倍自民の「便乗商法」+「詐欺商法」という見方を、多くの人に納得してもらえるように、努力しましょう。
うちは弱小ブログなので、玲奈さんや猪野先生の方にTBやコメントを送って、「便乗」してます(笑)。

都知事選の世代別投票先などを見ていると、私は、「オタクの文学論」にはお婆さんになっても戻れないかもしれませんねえ。
戦争体験があって安倍政権に危機感を抱く世代が亡くなり、まともな「平和教育」を受けた私のような人間も老化していけば、日本は第2の北朝鮮に成りかねないです。
決して大袈裟ではなく。「先軍政治」と「棄民」をやりたいとジミントーの憲法は言ってる様なものですから。
2014/02/10(Mon) 11:44 | URL  | 小谷予志銘 #-[ 編集]
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